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座学研修会「能・狂言について」

先日の座学研修会は、日本能楽協会会員の岩井嘉樹さんを講師に迎え、
日本の代表的伝統芸能『能』について勉強する機会を得ました。
岩井先生は宝生流シテ方としてご活躍され、
年12回の定期公演『加賀宝生能』に必ず出演されています。

能と聞けば、「敷居が高い」「格が高い」などと思われがちですが、
そのせいか、会場はちょっぴり緊張感に包まれていました。
「謡(うたい)と能が好きな酒屋のじいちゃん」と岩井先生が自己紹介されると、
会場からは笑いが起こり、一気に緊張がほぐれました。

ビデオを見ながら能・狂言について説明される岩井先生

最初に、10年前に岩井先生が舞われたビデオを見ながら、
能と狂言について分かりやすく説明していただきました。
能も狂言も、元々は祭りのアトラクションとして生まれ、
650年前までは庶民の間で楽しまれてきた大衆芸能でした。

能は、能面と装束をまとって舞うシテ方(主役)とワキ方(脇役)、
笛・小鼓・大鼓・太鼓の4つの楽器を担当する囃子方、
合唱を担当するコーラスグループから構成される、
オペラに近い総合的な舞台芸能です。
一方、狂言は能と同じ舞台を使いますが、囃子方とコーラスなしで、
主役と脇役がせりふのみのやり取りで物語を進める演劇です。

どちらも庶民の日常生活を題材として取り上げ、特に、
能は不倫や三角関係、心中などいった、現代のワイドショーで
取り上げられるような話題を題材にしています。
狂言は、もっぱらこっけい話を題材に取り上げ、
いわば漫才やコントに近いといえます。

大衆芸能として生まれた能は、室町時代以降、
歴代の権力者たちによって保護され、武家の教養として発展していきました。
歴史や神話、『平家物語』や『源氏物語』などの古典文学が
題材として扱われるようになりました。

足利義満や織田信長、豊臣秀吉、徳川家康も能を好みましたが、
特に、秀吉は熱狂的なファンで能を厚く保護しました。
自分の手柄話を題材にさせ、自分を主役にさせたほどです。
さらに、能役者のスポンサーになり、能楽界で秀吉は「神様」と崇められていたそうです。

前田利家も少なからず秀吉の影響を受け、加賀藩でも能が盛んになっていきました。
中でも、5代藩主前田綱紀の保護で、宝生流が金沢に根付き、
庶民にも謡や囃子が広まったのが、加賀宝生の始まりとされています。
専業の能役者に加えて、大工や左官などの職人たちも能をたしなみ、
いわゆる町役者が育っていきました。

このような歴史的風土から、金沢では今でも能が盛んです。
毎月第一日曜日、県能楽堂で開かれる定期公演『加賀宝生能』は、
チケット2,000円の低料金で能を楽しめます。
さらに、気軽に能楽の魅力に触れてもらうため、
7・8月の2ヶ月間、毎週土曜日に「観能の夕べ」が開かれます。
わずか1,000円で、能・狂言を各一番ずつ観ることができるので、
外国人など観光客も非常に多いそうです。

能楽には5つの流派があり、演目は全部で250曲ほどですが、
その内、北陸をテーマにした演目で一番有名なのは、
歌舞伎『勧進帳』でも知られる小松市「安宅の関」が舞台の『安宅』です。
義仲にまつわる演目として、実盛の最期を題材とする『実盛』は、
加賀市源平町「首洗いの池」が舞台となっています。

『実盛』を熱演する岩井先生 『実盛』を熱演する岩井先生

そして、倶利伽羅合戦を題材とした『巴』では、巴の霊が義仲との別れを再現し、
最期まで共にできなかったことを嘆き、僧に供養を願うという悲劇です。
この『巴』は、昨年、津幡町「シグナス観能の会」で上演され、大好評でした。
ちなみに、津幡町には第一線で活躍するプロの能楽師(ワキ方・笛)が2人いるそうです。

『実盛』を熱演する岩井先生

最後に、岩井先生による『実盛』が実演され、最後の山場の10分間を熱演していただきました。
かかとを付けて前進する「すり足」と足拍子で舞う姿は、力強く美しかったです。
岩井先生、今回は貴重な体験をさせていただき、本当にありがとうございました。

テーマ : ☆北陸(富山・石川・福井)の情報☆
ジャンル : 地域情報

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